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泌尿器科・腎臓内科
北仙台ゆう腎泌尿器クリニック
宮城県仙台市青葉区昭和町5-46
大野ビル1F
TEL:決まり次第お知らせします

疾患からさがす(相談をしたい、〇〇が心配だ。など)

前立腺肥大の相談がしたい

「前立腺だけが原因じゃない。排尿障害には“治療の選択肢”があります。」

男性排尿障害の内科的治療

男性の排尿障害(LUTS:Lower Urinary Tract Symptoms)は、前立腺肥大だけでなく、膀胱の働き、夜間の尿量の増加、神経の問題など多くの要因が関係します。

症状は主に以下に分けられます:

  • 排尿時の症状(尿が出にくい・途切れる・力まないと出ない)
  • 蓄尿時の症状(頻尿・尿意切迫感)
  • 夜間頻尿(夜に何度も起きる)

薬物治療だけでも、多くの方で症状が改善します。

薬物治療まとめ

■ 1)α遮断薬(尿の通り道を緩める)

排尿がスムーズになる薬

  • 前立腺と尿道の筋肉をゆるめて尿の通りをよくする
  • 効果が早い(数日〜1週間)
  • 代表:タムスロシン、シロドシン、ナフトピジル
  • 副作用:立ちくらみ、逆行性射精(シロドシンでやや増える)

※「尿が出にくい」タイプに特に有効


■ 2)5α還元酵素阻害薬(前立腺を小さくする)

前立腺そのものを小さくして圧迫を減らす薬

  • 効果が出るまで3〜6か月かかる
  • 代表:フィナステリド、デュタステリド
  • 前立腺体積が大きい人(30mL以上)で特に効果的
  • PSAを約50%下げるので、検査値の解釈が必要

※「前立腺が大きい」タイプに向いている


■ 3)PDE5阻害薬(血流を改善する薬)

血流改善・炎症軽減で排尿症状も改善

  • 代表:タダラフィル(5mg)
  • 血流改善・炎症軽減で排尿症状も改善
  • α遮断薬との併用で最も症状改善が期待できる


■ 4)抗コリン薬(頻尿が主訴の方に)

膀胱が過敏に動くことで起こる

  • 頻尿
  • 尿意切迫感
  • 切迫性尿失禁

に効果的。

  • 代表:ソリフェナシン、ダリフェナシン
  • 副作用:便秘、口の渇き
  • 男性は急性尿閉のリスクがあるため開始直後のフォローが重要

※「急にトイレに行きたくなる」タイプに有効


■ 5)β3作動薬(頻尿が主訴の方に)

抗コリン薬が使いにくい方にも使える

  • 代表:ミラベグロン、ビベグロン
  • 血圧への影響が少ない、他副作用が少ない
  • 残尿増加の有無をフォローしながら使用

※「頻尿・急な尿意」によく効く


■ 6)デスモプレシン(夜間多尿の治療)

夜間尿量が多いために夜何度も起きる場合に唯一効果

  • 夜の尿量を減らす
  • 投与後の低ナトリウム血症に注意

※「夜だけ尿が多い」タイプの特効薬

どの薬を使うかは症状で決まる

症状合う治療
尿が出にくいα遮断薬、5α還元酵素阻害薬
頻尿・尿意切迫抗コリン薬、β3作動薬
夜だけ何度も起きるデスモプレシン
EDもあるPDE5阻害薬(タダラフィル)
前立腺が大きい5α還元酵素阻害薬

医師からのメッセージ

男性の排尿障害は、「年だから仕方ない」ものではありません。
薬物治療だけでも多くの方が改善し、夜の睡眠、日中の生活の質が大きく向上します。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。

性病の相談がしたい

性感染症(STI)

「見えない感染、放っておくと広がります。」

患者さん向けの説明文

性感染症(STD・STI)は、性的接触によってうつる感染症の総称です。
クラミジア・淋菌・梅毒・性器ヘルペス・コンジローマ・マイコプラズマなど、多くの感染症が「初期はほとんど症状がない」ため、気づかずに感染を広げてしまうことがあります。

主な症状

感染症主な症状・特徴
クラミジア感染症尿道のかゆみ、軽い痛み、透明な分泌物。最も多い性感染症。
淋菌感染症排尿時の激しい痛み、黄白色の分泌物。放置すると精巣上体炎を合併。
梅毒感染初期は無痛のしこり、その後全身発疹。治療が遅れると神経や心臓に障害。
性器ヘルペス水ぶくれ・痛み・熱感。再発しやすい。
尖圭コンジローマ(HPV)陰部のイボ。見た目が変わらず放置されやすい。
マイコプラズマ/ウレアプラズマ感染慢性的な尿道炎や不妊の原因にも。

診断と治療

  • 尿検査や綿棒を使った核酸増幅検査(PCR検査)により正確に診断します。
  • 治療は、感染原因に応じた抗菌薬・抗ウイルス薬の内服または注射です。
  • 治療中はパートナーとの性行為を避け、再検査(治癒確認)を行うことが重要です。

予防と再感染防止のポイント

対策内容
コンドームの使用100%ではありませんが、感染リスクを大幅に減らします。
定期的な検査無症状でも感染していることがあるため、年1回の検査を推奨。
パートナーと一緒に治療一方だけ治療すると再感染の原因に。
オーラルセックスでも感染します接触部位の違いに関わらず予防が必要です。
ワクチン接種B型肝炎・HPVワクチンで予防できる感染もあります。

医師からのメッセージ

性感染症は「恥ずかしい病気」ではありません。
誰にでも起こりうる病気であり、早期発見と適切な治療が最も大切です。
症状が軽くても、違和感があれば泌尿器科へ相談してください。

男性不妊の相談がしたい

  • 「不妊の原因、4割は“男性側”です。」
  • 「精子は生活習慣にとても敏感です。」

【概要】男性不妊は、夫婦の不妊原因の約30〜50%を占めます。精子の数・運動率・形態・射精・ホルモンなど、さまざまな要因が関係します。精子は約3か月かけて作られるため、生活習慣の改善で変化しやすい臓器です。

よくある原因

  • 精子をつくる力の問題(造精機能障害):高温環境(サウナ・ノートPCの膝置き)、肥満、精索静脈瘤、ホルモン異常、遺伝子異常など。
  • 通り道の問題(精路閉塞):先天的な精管欠損、感染後の閉塞、手術の影響など。
  • 射精の問題:性機能障害、逆行性射精(糖尿病・前立腺手術後)など。

男性不妊で行う検査

  • 精液検査(必須):2回以上
  • 触診(精索静脈瘤の確認)
  • ホルモン検査:LH・FSH・テストステロン
  • 超音波検査(必要な場合)
  • 遺伝子検査

治療

  • 生活習慣改善:最も手軽で効果も大きい。減量、禁煙、アルコール控えめ、サウナ・長風呂を避けるなど。
  • 薬物療法:ホルモン補充、漢方、抗酸化サプリメント(議論の余地あり)。
  • 手術:精索静脈瘤手術(精子の質の改善に効果)、精路閉塞解除手術など。

まとめ

男性不妊は、夫婦の不妊原因の約30〜50%を占め、不妊は女性だけの問題ではありません。
精子の数・運動率・形態・射精・ホルモンなど、さまざまな要因が関係します。
精子は約3か月で入れ替わるため、生活習慣改善の効果が特に出やすいです。

ブライダルチェック(精液検査や感染症)の相談をしたい

EDの相談、治療をしたい

「若いから大丈夫…ではありません。EDは“体からの警告”です。」
「20〜30代のED、実は珍しくありません。」

若年男性のEDとは?

勃起不全(ED)は「性的行為に十分な勃起を維持できない状態」です。
EDは年齢とともに増えますが、20〜30代の若い男性にも増加しています。
背景には、生活習慣の乱れ、ストレス、肥満、ホルモンバランス、薬剤などが関係しています。

EDは、動脈硬化や糖尿病など“全身の病気の初期サイン”になることがあり、「恥ずかしい」症状ではなく、むしろ健康診断的に重要な症状です。

若年男性に多い原因

■ 1. 生活習慣・血管の問題

  • 肥満
  • 喫煙
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 自転車のサドル圧迫など会陰部外傷
    → 血流が悪くなりEDに。

■ 2. 心の問題(最も多い)

  • 性行為への不安
  • パフォーマンスへのプレッシャー
  • うつ病・不安障害
  • ポルノ依存・比較による自信喪失
    → 若年男性のEDの大半を占める。

■ 3. ホルモン・薬剤

  • テストステロン低下(若年では稀)
  • フィナステリド(AGA薬)による性機能低下の報告が多数
  • 抗うつ薬(SSRI)
    → 薬剤性EDは若年男性でよくみられる。

どんな検査をする?

→必須

  • 問診(ストレス・性行動・既往歴)
  • 血液検査(血糖、テストステロン)

必要に応じて

  • 陰茎ドップラー超音波(血流検査)
  • 心血管リスク評価
    → 若いEDは心臓病の前ぶれであることも。

治療

■ 1. 生活習慣改善

  • 体重を減らす
  • 運動:週150分以上の中等度運動で改善
  • 野菜中心の食事へ
    → ED改善と心血管リスク低下に最も効果的。

■ 2. PDE5阻害薬(バイアグラ/シアリスなど)

  • 多くの若年男性で有効
  • 性的刺激が必要(薬だけでは勃たない)
  • 心臓薬(硝酸薬)との併用不可

■ 3. カウンセリング

  • 性的不安・うつ・トラウマに非常に有効
  • 若年男性では特に大切
    → 心因性の場合、薬より効果が高いことも。

■ 4. 薬剤の見直し

  • フィナステリド・抗うつ薬は医師と相談して調整可

医師からのメッセージ

  • 若年男性のEDは改善しやすい・治療反応性が高い
  • 早く対応するほど治りやすい
  • 放置すると自信低下→悪循環に
  • EDはあなたの健康に対する、“体からの警告”です。

女性 更年期にさしかかってから尿トラブルが増えた

閉経とともに起こる女性のからだの変化

 〜GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)〜

「歳のせい」と思っていませんか?
閉経前後の女性のからだは、女性ホルモンの減少により大きく変化します。
その影響は膣や子宮だけでなく、膀胱・尿道・外陰部・性機能にも広がります。これをGSM(Genitourinary Syndrome of Menopause)=閉経関連泌尿生殖器症候群といいます。

GSMは「とても多いのに、相談されにくい」

内容数値
閉経後の女性で症状がある人約50%
閉経前(40代など)でもみられる割合約15%
実際に治療を受けている人10%未満

多くの方が症状に悩みながら、**「恥ずかしい」「年齢のせいだから仕方ない」**と思い込み、受診されていません。

GSMの主な症状(3つの領域)

領域症状の例
① 性器症状膣の乾燥、かゆみ、灼熱感、痛み
② 性機能の変化性交時の潤い不足・痛み、性欲低下、オーガズムに達しにくい
③ 尿の症状頻尿、尿意切迫感、尿失禁、夜間頻尿、繰り返す膀胱炎

身体の変化(診察で見られる特徴)

医師の診察では、次のような変化が見られることがあります:

  • 陰毛が薄くなる、または減る
  • 小陰唇(外陰部のひだ)が痩せて後退する
  • 尿道口が丸く目立って見える
  • 膣が乾燥し、粘膜が薄くなる
  • 内診時、膣壁の蒼白・しわの減少・狭さ
検査後に膣から細かい出血がみられることもあります

治療の目的

GSMの治療は「女性らしさを取り戻す」こと以上に、生活の質(QOL)を守る医療です。治療のゴールは主に3つです。

  • つらい症状の緩和(痛み・乾燥・尿トラブルなど)
  • 膣の環境を整える(pHを理想的な約4.5に戻す)
  • 膀胱炎などの尿路感染を繰り返さないようにする

主な治療方法

治療特徴
膣内エストロゲン療法(クリーム・膣錠・リング)最も効果的。膣や尿道の粘膜を回復させ、潤い・弾力・pHを改善
保湿剤・潤滑ジェル 痛み・乾燥感の軽減。性交時の補助にも使用可
骨盤底筋トレーニング尿漏れや膀胱の不安定さに有効
頻尿・尿意治療薬(β3作動薬など)認知機能に影響しにくい薬を選択
生活習慣の改善・膀胱訓練 水分のとり方・トイレの習慣調整など

メッセージ

GSMは「治せる」「元に戻せる可能性がある」体の変化です。
「恥ずかしい」「我慢すればいい」と思わず、安心してご相談ください。
ひとりで悩まなくても大丈夫です。

膀胱炎を繰り返しており心配だ

膀胱炎(抗生剤以外の治療)

「膀胱炎=すぐ抗生剤、と思っていませんか?」
「薬だけに頼らない“膀胱炎との付き合い方”があります。」

患者さん向け説明文

膀胱炎は女性の多くが経験する病気です。

「膀胱炎=抗生剤(抗菌薬)ですぐ治す」というイメージがありますが、実はすべての場合で抗生剤が必要というわけではありません。

軽い膀胱炎では、体の免疫だけで自然に治ることもありますし、症状を抑えながら回復を待つ治療(対症療法)という選択もあります。

抗生剤のメリット・デメリット

メリットデメリット
細菌を早く減らせる耐性菌ができる(効かない菌が増える)
治りが早く感じる腸内・膣内の菌バランスが崩れる
重症化を防げる下痢・吐き気・膣カンジダなど副作用も

抗生剤は命を守る大切な薬ですが、「繰り返し使い続ける」ことのリスクもあります。

抗生剤を使わない治療って?

症状が軽く、熱・背中の痛み・血尿などがなければ、次のような治療を先に試すことがあります。

  • 痛みや違和感を抑える薬
  • 水分をしっかり摂り、尿を出す(1.5L以上)
  • 尿をアルカリ性にする薬で痛みをやわらげることも
  • 温めて血流を良くする(下腹部・腰)

※もちろん、重症化のおそれがある場合は抗生剤が必要です。

再発しやすい方へ「抗生剤以外の予防法」

方法内容
クランベリー・D-マンノース細菌が膀胱にくっつきにくくする
膣エストロゲン(閉経後の方)膣と尿道の粘膜を強くし、膀胱炎を予防
水分を増やす習慣1日+1.5Lで膀胱炎が半分以下に減ったという研究あり
排尿習慣の改善我慢しすぎない、性交後は排尿する
おなか・下腹部を冷やさない血流低下→免疫低下の予防

大切なのは「放置しない」「抗生剤だけに頼らない」

  • 放っておくのではなく、症状を和らげながら治す方法もある
  • 抗生剤が必要なケースと、そうでないケースを見極めることが大事
  • つらい・長引く・発熱・背中まで痛む → すぐ受診が必要です

結石を繰り返しており心配だ

結石は食事で予防できる

腎結石は、腎臓や尿管に小さな石(ミネラルのかたまり)が詰まる病気です。

一度できると突然の激しい腰や脇腹の痛み(疝痛発作)が起こり、救急受診が必要になることもあります。

結石は「体質だから仕方ない」と思われがちですが、実は生活や食事の見直しで再発を半分以下にできると言われています。

特に、水分・塩分・カルシウム・たんぱく質の摂り方はとても重要です。

食事・生活で気をつけるポイント

1.一番大切なのは「水を飲むこと」

  • 1日に尿量2L以上(=水分摂取約2〜3L以上)を目標に。
  • 尿の色が「ほぼ透明」になるくらいが理想。
  • お茶・水OK、清涼飲料水・ジュース類は好ましくない(糖で結石リスク上昇)。

2.塩分の摂りすぎは結石を作りやすくします

  • 塩分が多いと、尿にカルシウムが過剰に出る → 石ができやすくなる
  • 加工食品・カップ麺・パン・チーズなどに注意
  • 目標:食塩5g/日以下

3.カルシウムは「減らしすぎると逆効果」

  • 「カルシウム=石になる」と思われがちですが、適量(1000〜1200mg/日)は必要
  • 牛乳・ヨーグルトなどはむしろOK
  • カルシウム不足 → 腸でシュウ酸が吸収されやすくなる → 結石増える

4.肉・動物性たんぱく質の摂りすぎに注意

  • 肉・魚・卵の摂りすぎ → 尿が酸性に → 結石ができやすくなる
  • 目標摂取量の目安:体重1kgあたり0.8〜1.0g/日程度

5.シュウ酸・クエン酸・果物と野菜も大切

良いもの(結石を防ぐ)注意が必要なもの
レモン・みかん・梅干しなどクエン酸食品ほうれん草・ナッツ・紅茶などシュウ酸多
野菜・果物(尿をアルカリ化)過度なビタミンCサプリ(シュウ酸増加)
水+レモン・炭酸水・ココナッツウォーター甘いジュース(フルクトース)

最後に伝えたいメッセージ

  • 結石は「体質だけの病気」ではなく「生活習慣病」のひとつ。
  • 水分を増やすだけで、再発リスクは半分以下になるという研究もあります。
  • 一度結石を経験した方ほど、痛みの記憶を未来の予防に変えることが大切です。

男性 更年期にさしかかって元気がない

テストステロン、男性更年期

「鏡の前でため息…テストステロンが静かに減り始めています。」

男性 更年期にさしかかって元気がない

テストステロン低下症(LOH症候群)とは?

男性ホルモン「テストステロン」は、筋肉・骨・性機能・やる気・集中力など、男性の体と心を支える重要なホルモンです。

40歳頃から少しずつ減少し始め、50〜60代では約30〜40%の男性に低下がみられると言われています。

こんな症状はありませんか?

身体の変化心・生活の変化
お腹だけ太ってきた / 筋肉が落ちたやる気が出ない / 気分が沈む
朝立ち(朝の勃起)が減った疲れが取れない、集中できない
性欲の低下 / 勃起しにくいイライラ / 不安感、眠れない

診断は血液検査でわかります

  • 朝(7〜10時)に血液を採り、「総テストステロン値」を測定します。
  • 2回測定して300ng/dL未満なら、治療の対象になることがあります。
  • 前立腺の状態(PSA)や多血症の有無も事前にチェックします。

食事・生活・治療のポイント

まず生活習慣から:自然にテストステロンを上げる方法

やると良いこと理由
1.よく眠る(6〜7時間以上)睡眠不足はホルモン低下の最大原因
2.筋トレ&軽めの有酸素運動筋肉を使うとテストステロンが増える
3.内臓脂肪を減らすお腹の脂肪はテストステロンを減らす酵素を持っている
4.タンパク質・亜鉛・ビタミンDを摂る肉・魚・卵・納豆・牡蠣・日光浴など
5.糖質過多・アルコールの摂りすぎに注意血糖変動・肝機能低下がホルモンに悪影響

それでもつらい場合は「テストステロン補充療法」

方法特徴
注射(エナルモン・テストステロン筋注など)2〜4週に1回。確実だが波がある
外用ジェル・貼付剤毎日塗布。血中濃度が安定しやすい

※ 妊娠を希望する男性では使用できません(精子数が減るため)
※ 治療中はPSA(前立腺)・赤血球・血液の粘度を定期的にチェックします

最後に伝えたいメッセージ

  • 「年齢だから…」「気のせいだ」と諦める必要はありません
  • 測れるホルモンであり、治療できる状態です
  • 放置すると、糖尿病・骨粗鬆症・メタボ・うつ症状につながることもあります
  • “気のせい”ではなく、“検査できるもの”と知ってください

尿潜血が検診で引っかかった

尿検査は“沈黙の臓器”からの早期アラームです

― 蛋白尿・血尿・尿糖を放置せず腎臓を守りましょう ―

■ 尿検査は腎臓と体の異常を教えてくれる大切なサイン

腎臓は、老廃物と余分な水分をろ過し尿として排出する臓器です。
しかし腎臓の病気は症状がほとんど出ず、進行してから気付くことが多いのが特徴です。

検診などでよく指摘される

  • 蛋白尿
  • 血尿(尿潜血)
  • 尿糖

は、腎臓や全身の異常を知らせる“早期アラーム”です。

血尿(尿潜血)とは?

尿に赤血球が混じる状態で、目で見える「赤い尿(肉眼的血尿)」と、

検査でしか分からない「尿潜血」があります。

血尿が示す主な病気

  • 膀胱がん、腎がん、尿管がんなどの尿路系のがん
  • 尿路結石
  • 膀胱炎、前立腺炎
  • 糸球体腎炎(蛋白尿とセットで出やすい)

肉眼的血尿は特に重要なサインで、喫煙歴がある方は膀胱がんの可能性が高まります。

尿糖とは?

血糖値が高くなると、腎臓が再吸収しきれず糖が尿に出てしまいます。

尿糖が陽性となる原因

  • 糖尿病
  • 食後の一時的な血糖上昇
  • 腎性尿糖(体質)
  • 薬の影響(SGLT2阻害薬など)

尿糖が出た場合は、必ず血液検査(血糖・HbA1c)で確認が必要です。

■ 腎臓の病気はほとんど無症状。症状が出たら要注意

腎臓の病気は“静かに”進行するため、以下の症状が出る頃にはかなり悪化していることがあります。

  • むくみ
  • だるさ・疲れやすさ
  • 息切れ
  • 食欲低下・吐き気
  • 不眠
  • 頭痛
  • 手足のしびれ

蛋白尿・血尿がある方でこれらの症状がある場合は、腎機能低下の危険信号です。

■ 放置するとどうなる?

腎臓病の典型的な進行は、蛋白尿・血尿などの“無症状の時期”

 → むくみ・だるさ

 → 腎不全・透析が必要な状態

と、長い期間をかけて進行します。

自覚症状が出てからでは手遅れのことが多いため、早期発見が最も重要です。


■ こんな方は尿検査をおすすめします

  • 最近尿の色やにおい、泡立ちが気になる
  • 検診で蛋白尿・血尿・尿糖を指摘された
  • 再検査をまだ受けていない
  • 高血圧・糖尿病がある
  • 健診を長期間受けていない


■ 異常を指摘されたら…

1.かかりつけ医や泌尿器科・腎臓内科などの専門医に相談

 → 血液検査・詳しい尿検査で原因を評価

■ まとめ

尿の異常は、腎臓や体の大切なサインです。
無症状でも決して油断せず、早めに検査を受けることで、将来の腎臓を守ることができます。

尿たんぱくが検診で引っかかった

蛋白尿とは?

本来は漏れないはずのタンパク質が、腎臓のフィルター(糸球体)の異常によって尿に出てしまう状態です。

運動や発熱で一時的に出ることもありますが、何度も出る場合は慢性腎臓病(CKD)の重要なサインです。

背景に隠れている可能性がある病気

  • 慢性糸球体腎炎
  • ネフローゼ症候群
  • 糖尿病性腎症
  • 高血圧による腎障害
  • 膠原病 など

特に「蛋白尿」×「高血圧」は、腎機能が悪化する強い要因で、放置すると腎不全や透析につながることがあります。

前立腺の数値(PSA)が高い

PSAが高いと言われたら ― 不安になりすぎず、まずは正しい理解から

健診や人間ドックで「PSAが高いですね」と言われる方が増えています。
PSAは前立腺の状態を反映するマーカーですが、高い = すぐ前立腺がん という意味ではありません。
ただし、前立腺がんの早期発見に重要な検査でもあります。

不安を必要以上に煽らず、医学的に正しく理解できるように整理します。

PSA(ピーエスエー)とは?

PSAは前立腺から分泌されるタンパク質で、正式名称はProstate-Specific Antigen(前立腺特異抗原)です。

本来は精液中に多く含まれますが、ごく少量が血液中に入るため、採血で測定できます。

● 基準値の考え方

  • 一般的に4.0 ng/mL以上は“高い”とされる
  • 若い人では3.0 ng/mL以下を基準とすることもある
  • 年齢によって前立腺の大きさも変わるため、「年齢別基準値」を用いることもあり

PSAが高くなる主な原因

PSAは前立腺がんだけで上昇するわけではありません。
むしろ良性疾患でも上がるため、慎重な判断が必要です。


① 前立腺がん(最も重要な疾患)

PSAが高いほど、前立腺生検で「がん」が見つかる確率は上昇します。
ただしがん以外でも高くなるため、PSAだけで診断はできません。


② 前立腺肥大症(良性)

加齢とともに前立腺が大きくなる病気。
前立腺が大きいほど、PSAも上がりやすくなります。


③ 前立腺炎(炎症)

急性・慢性ともに炎症でPSAが高値になります。
排尿痛や会陰部不快感がある場合に疑います。


④ 機械的刺激(軽度上昇)

  • 射精
  • 自転車・バイクの長時間運転
  • 排便時の強いいきみ

などでも、一時的にPSAが上がることがあります。

PSA値とがんの可能性(参考イメージ)

※文章のみで表現します(元データ:前立腺研究財団)

PSA値(ng/mL)生検でがんが見つかる割合
4~10約25%前後
10~20約50%前後
20以上さらに高率

※PSAが高いほどがんの可能性は上がるが、4未満でもがんが隠れていることはある。

そのため“PSA=前立腺がんを疑う指標”として使われます。

PSAが高いと言われたときに受ける検査

「PSA高値」=即生検ではありません。
多くの場合、段階的に慎重に評価を進めます。


① PSAの再検査

まずはもう一度測定します。
炎症や一時的な上昇なら下がることがあります。


② 医師の診察・直腸診(DRE)

前立腺の大きさ・硬さ・左右差を指で触れて確認します。


③ 超音波検査(エコー)

前立腺の大きさや形を確認。
肥大症が原因かどうかを評価します。


④ 尿検査・症状の確認

前立腺炎(炎症)があるかどうかを判定します。


⑤ 必要に応じて前立腺生検

複数の情報から総合的に判断し、「がんが疑わしい」場合のみ生検を行います。

最近は、

  • MRIを撮影してから生検部位を決める(MRI融合生検)やS2,3PSAなど臨床的に重要な前立腺がんを拾い上げる検査も増えており、不要な生検を減らす工夫も進んでいます。

PSAが高い=放置してよいではない

PSAはがん以外でも上がりますが、高いまま放置すると前立腺がんを見逃すリスクがあります。

  • PSAが高いと言われたら、一度は専門医で評価
  • 再検査での“変動”も重要な情報
  • 必要なら精密検査へ

前立腺がんは早期であれば治療選択肢が多く、治療負担も少ないのが特徴です。

医師からのメッセージ

「PSAが高い」と言われると誰でも不安になりますが、“高い = がん”ではありません。

炎症や肥大症で上がることも多いため、まずは落ち着いて泌尿器科に相談してください。

早期発見できれば、前立腺がんは治療の幅が広く、予後も非常に良いがんです。

腎機能が悪い

検診腎機能障害

腎機能が悪いと言われたら ― “沈黙の臓器”からの大切なメッセージ

自覚症状が出る前に、腎臓を守りましょう。


■ 慢性腎臓病(CKD)は“新たな国民病”

慢性腎臓病(CKD)は、20歳以上の5人に1人が発症するといわれる非常に身近な病気です。

しかし、初期の段階ではほとんど自覚症状がなく、ご自身では気づきにくい“沈黙の臓器の病気”です。

このページでは腎臓の役割、CKDの仕組み、そして早期発見の重要性をわかりやすくご紹介します。


■ 腎臓とはどんな臓器?

腎臓は背中側、腰のあたりに左右1つずつある臓器で、にぎりこぶしほどの大きさです。

腎臓の主な働き

  • 血液をろ過して老廃物を尿として排出する
  • 必要な成分を再吸収する
  • 血圧を調整するホルモンを作る
  • 赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)を作る
  • ビタミンDを活性化し骨を丈夫にする

腎臓は、私たちの健康を多方面から支えている重要な臓器です。


■ 慢性腎臓病(CKD)とは?

腎臓が何らかの原因でダメージを受け、血液をろ過する力(腎機能)が低下してしまう病気です。

日本では約2,000万人がCKDに該当し、「国民病」と言われるほど患者数が多くなっています。


■ CKDが進行するとどうなる?

腎機能が落ちると、老廃物や余分な水分が体内にたまり、さらに進行すると以下の治療が必要になります。

● 血液透析療法

週2~3回、施設に通い、約4時間かけて血液を浄化します。

● 腹膜透析療法

自宅で行える方法で、お腹の腹膜を利用して血液をきれいにします。

● 腎臓移植

腎機能を代わりに果たす根本的な治療法です。
ここまで進む前に、早期発見・早期治療することがとても重要です。


■ 腎機能の指標「GFR値」が重要です

腎臓の“ろ過能力”はGFR(糸球体濾過量)という数値で示されます。

  • GFRが高い → 腎臓がしっかり働いている
  • GFRが低い → 腎臓の働きが弱っている

GFRは血液検査(クレアチニン値)と年齢・性別から簡単に推算でき、これをeGFR(推算GFR)と呼びます。


■ GFR値の目安とCKD

  • GFR59以下の方は要注意。医師に相談が必要です。
  • ただし、GFRが60以上でも、蛋白尿など他の異常があればCKDと診断されることがあります。

腎機能を守るうえでとても大切な指標です。


■ CKDは早期発見・早期治療が大切

腎臓病は“症状がないまま進行する”のが特徴です。

だからこそ、

  • 健診の血液検査
  • 尿検査(蛋白尿・血尿)

が、病気を早期にキャッチする極めて重要な手段になります。


■ まずはご自身の腎機能を知ることから

腎臓病は、早く見つければ進行を遅らせ、透析を避けたり先延ばしにできる可能性が高まります。

※GFR値59以下の方

→ 一度、腎臓専門医(腎臓内科)またはかかりつけ医へ相談を。

尿検査で蛋白尿・血尿を指摘された方

→ CKDの初期サインである可能性があります。

腎臓は“沈黙の臓器”だからこそ、症状が出る前の定期検査と早期受診が何より大切です。